本間生夫の「呼吸」ワールド Breathing world of Ikuo Honma

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第二の呼吸

第二の呼吸は意志で呼吸の深さやリズムを変えられることです。
これは言葉を発することにつながってきます。
この随意呼吸の中枢は大脳皮質にあります。
喋っているときには二酸化炭素の排出は十分でなく、体に貯まります。
しかし、その間、第一の不随意呼吸の中枢は抑制されてるために、
換気の亢進は起こりません。
喋り終わると息がはずむのは、抑制が取れるためです。

呼吸は自分で意識して大きくしたり、小さくしたり、
しばらく止めておくことができます。
その中枢は四肢の筋肉を動かす中枢と同じ大脳皮質にあります。
○スピーチも呼吸
スピーチの間、二酸化炭素に対する脳幹の不随意性呼吸中枢の反応は低下し、
呼吸器はホメオスターシス(恒常性)以外の目的に使いやすくなります。
しかし、ホメオスターシスを無視した呼吸には限界があり、
スピーチの間にときどき声をやめ、換気運動を行います。
基本的には不随意呼吸中枢の活動が優先されるのですが、
それでもそれを抑え、随意呼吸が優位になり、スピーチができます。

人間は顔が赤くなったり、汗をかいたりと、様々な体の変化が起こると、
心拍数が上がると同時に呼吸にも変化が現れます。
この呼吸の変化が、頭の中のどこが活動しているかを探るために、
我々の20年にわたる研究により、ヒトの脳波から、
その電位変化を生み出しているSource(電源)を推定する方法を開発しました。
そのシステムをBrain Space Navigator(BS-navi)と呼びます。
脳波を記録することにより脳内活動部位を調べます。第1、第2、第3の
呼吸もこの方法で調べられます。